コンサルティングとは?仕事内容や不動産業界での業務手順、必須資格と条件を解説

コンサルティング(コンサルタント)とは、各業界の専門知識をもち、企業や個人に対してアドバイスする仕事です。不動産業界にもコンサルティング業があり、不動産の売買や運営などに関する悩みや不安の相談を受け付けています。

この記事では、不動産業界のコンサルティング業について、仕事内容や仕事の流れなどを解説します。コンサルティング業を行うために必要なスキルや資格についても解説するため、ぜひ参考にしてください。

コンサルティングとは

コンサルティングは、特定の分野について悩みや不安を抱える企業や個人に対し、問題の改善や解決のためのサポートを行う仕事です。コンサルティングを行う人は、コンサルタントと呼ばれています。コンサルタントは、さまざまな業界やジャンルで活躍しています。専門知識をもとにアドバイスするだけでなく、解決策の実行に携わるケースも珍しくありません。

不動産におけるコンサルティングの仕事内容

不動産のコンサルティングは、具体的にどのような仕事なのでしょうか。仕事内容について解説します。

不動産に関する悩みに対するアドバイス

不動産のコンサルティングは、企業や個人から、不動産の売買、賃貸運用、管理など不動産に関する悩みについて相談を受ける仕事です。不動産の専門知識や実務経験をもとにし、状況に適したアドバイスや提案をします。

新しく不動産経営を始めようとしている人や、所有する不動産の活用を考えている人などが顧客になる場合が多いです。特に、資産である大きな不動産についての問題を解決したい人は、コンサルタントの専門知識を必要としています。コンサルタントは、顧客が想定できないような問題や知識不足による損失を防ぐ役割を果たします。

2種類のコンサルティング形態

不動産のコンサルティングは、企画提案型コンサルティングと実務型コンサルティングに分けられます。それぞれ仕事内容や報酬が発生するタイミングが異なるため、違いを理解しておきましょう。以下で詳しく解説します。

企画提案型コンサルティング

企画提案型コンサルティングは、不動産に関する相談に対し、問題解決のための企画提案を行う仕事です。相手の状況を聞き取り、提案内容を書面にまとめて提出すると報酬を得られます。企画提案を行うには、相談内容を踏まえて相手が所有する不動産の調査や分析をしたり、市場動向や法律なども確認したりする必要があります。

実務型コンサルティング

実務型コンサルティングは、企画を提案し、その内容の実行もサポートする仕事です。権利の交渉や調整などの執行計画を策定し、相手から委託を受けて実行します。実務型コンサルティングの場合、遺産相続や所有権などの相談を専門とするコンサルタントも多いです。

不動産におけるコンサルティングの流れ

不動産のコンサルティングについて理解を深めるために、コンサルティングの流れを確認しておきましょう。

1.不動産の調査・分析

相談された不動産について、周辺状況や市場動向などを調査して分析を行います。不動産の調査や分析は、最適な提案をするために重要です。依頼者に不利益が生じないようにするには、徹底的な調査や分析により状況を明らかにする必要があります。

2.企画の提案

調査や分析により明らかになった情報をもとに、問題を解決するための企画を提案します。コンサルタントとして客観的かつ総合的な判断をし、最も効果的な企画を考える必要があります。たとえば、不動産の売買を考えている人に対しては、適正価格、周辺状況、市場動向の分析結果を伝えたうえで、売買に最も適しているタイミングを提案することが大切です。

3.業務の実施

コンサルタントは、自らが提案した企画の実行も任される場合があります。具体的には、企画を実行する際に必要な書類の作成や最終的な判断などです。不動産の実務に携わるには資格が必要な場合もあるため、状況に応じて専門家との連携も視野に入れましょう。

不動産業界でコンサルティング業をする魅力

不動産業界におけるコンサルティング業は、年収や社会的信用などについて大きな魅力があります。

年収の相場が比較的高い

不動産業界で活躍するコンサルタントの年収の相場は、600~800万円程です。ただし、不動産のコンサルティングには料金の相場がなく、実力があればさらに高収入も期待できます。成功報酬型を採用している企業も多いため、努力によりスキルや経験を磨いて収入アップを目指しましょう。

社会的な信用が得られやすい

不動産コンサルティングの仕事は、社会的な信用を得やすい特徴があります。不動産に関する専門知識に加え、経済や金融に関する知識も幅広く必要であるからです。また、国家資格や国土交通大臣が認定する資格の取得も目指す必要があり、知識や実力を証明しやすくなっています。

コンサルティングの仕事に求められるスキル

コンサルティングには、さまざまなスキルが必要です。以下で詳しく解説します。

傾聴力

不動産のコンサルティングを行うには、話をよく聞いて相手の要望を汲み取る傾聴力が必要です。不動産は高価であり、コンサルタントは依頼者の人生における重大な悩みの相談を受けます。傾聴力があれば、悩みをよく聞いたうえで最適な提案につなげられます。契約締結や自分の利益だけを考えている人は最適な提案ができないため、注意しましょう。

コミュニケーション能力

不動産を扱うコンサルタントには、コミュニケーション能力も必要です。大きな資産である不動産について任せてもらうには、信用を得る必要があります。コミュニケーション能力が高ければ相手と良好な関係を構築しやすく、円滑なコンサルティングを実現できます。顧客の悩みを自分事として捉え、自分の意見を的確に伝えられるスキルが必要です。

業界知識

顧客にとって最適な提案をするには、豊富な業界知識が不可欠です。不動産業界に関する知識だけでなく、経済や金融などに関する知見も必要となります。そのうえでは、最新情報を常にチェックし、情報をアップデートすることも大切です。不明点を徹底的に調べ、理解するための探究心も求められます。

不動産業界でコンサルティング業をするには?

不動産業界でコンサルタントとして働くには、資格が必要です。また、不動産についてアドバイスする立場であるため、実務経験も求められます。ここでは、不動産業界でコンサルティング業を行うために必要な要素を解説します。

1.国家資格の取得

不動産のコンサルティングに携わるには「1級建築士」「宅地建物取引士」「不動産鑑定士」のうち、いずれかの国家資格を取得している必要があります。ただし、1級建築士の資格を取得するには、建築士としての実務経験が必要です。また、建築そのものに特化した資格であるため、コンサルティング業を専門にするなら、宅地建物取引士または不動産鑑定士がおすすめです。

2.5年以上の実務経験

次で解説する「公認不動産コンサルティングマスター」の登録をするには、不動産業界で5年以上の実務経験が必要です。そのため、不動産業界でコンサルティング業を行うために、まずは実務経験を積みましょう。前述した国家資格の取得を目指しながら不動産会社で働く方法や、不動産売買の業務を実際に行う方法などがあります。

3.公認不動産コンサルティングマスターへの登録

不動産業界でコンサルタントを名乗るには、国土交通省が認定している「公認不動産コンサルティングマスター」の登録が必須です。公益財団法人不動産流通推進センターが実施する試験に合格すると、登録が可能になります。

試験を受験するには、前述した3つの国家資格のうちいずれかを取得している必要があります。合格率は4割程度です。すでに触れたとおり、登録するには5年以上の実務経験が求められます。資格取得後も5年に一度の更新が必要です。

不動産業界で実務経験を積むには

不動産業界で実務経験を積むには、どうすればよいのでしょうか。以下で詳しく解説します。

不動産会社で経験を積む

公認不動産コンサルティングマスターの登録をするには、最低5年の実務経験が必要です。そもそもコンサルティングを行うには豊富な知識と経験が求められるため、まずは不動産会社で直接取引に携わって知見やノウハウを増やしましょう。不動産会社に就職や転職をし、不動産に関する幅広い知識を吸収してください。

不動産業で独立して経験を積む

不動産業を自ら開業し、経験を積んでいく方法もあります。独立する場合、不動産売買、賃貸管理、仲介など不動産に関するさまざまな業務の選択肢があります。なお、不動産に関するコンサルタントとしての独立も考えているなら、不動産経営についても学んでおくと役に立つでしょう。

まとめ

不動産のコンサルティングは、幅広い知識や実務経験に基づいて顧客にアドバイスします。コンサルタントとして活躍するには、傾聴力やコミュニケーション能力も求められます。資格も必要であるため、さまざまな準備が必要です。

株式会社 ハウスドゥ住宅販売は、原価も在庫もない手数料ビジネスにおいて、ブランド戦略による脅威の集客力を発揮しています。東証プライム市場に上場する株式会社And Do ホールディングスの100%子会社であり、高い信用力もあります。複数の直営店で長年培ってきた実証済みのシステムに関して資料を配布しているため、ぜひ参考にしてください。

資料ダウンロードはこちら