デジタルトランスフォーメーションとは?意味や注目される背景や成功事例を紹介

デジタルトランスフォーメーションという言葉を、最近よく耳にします。DXとも略され、IT推進化を中心としたデジタル技術によるビジネス面での変革を指しますが、DXの活用によって、企業にはどのような変化が起こるのでしょうか。デジタルトランスフォーメーションの意味や注目されるようになった背景、DXで成功した企業例や実施できることなどを、具体的に解説します。

デジタルトランスフォーメーションとは?

デジタルトランスフォーメーション(以下DX)とは、企業の業務にIT技術を浸透させ、情報技術の駆使によってビジネスにイノベーションを起こすことです。よく、ビジネスにはIT化が必要といわれます。業務効率化や利便性の向上が主な狙いですが、DXはIT化によって生まれる変革のプロセスに注目します。既存システムを刷新した後の、ビジネス的な融合に期待するのです。

デジタルトランスフォーメーションが注目される背景

DXが注目される背景には、世界的に急速なデジタル化が進んできたことがあります。日本におけるスマートフォンの保有率は今や6割を超え、いつでもどこでもインターネットを使える時代が到来しています。子どもの頃からネットに触れてきた若い世代はデジタルネイティブと呼ばれ、トレンドと消費の中心世代を形成しつつあります。

昨今におけるAI技術の躍進もまた、単なるIT化ではなくDXの新たな可能性を期待できる大きな要素になっています。そんななか、経済産業省が2018年に「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」を発表しました。企業がDXを推進していくことは、もはや国から与えられた課題であるといえるでしょう。

デジタルトランスフォーメーションでの成功企業の特徴

DXで成功している企業には、3つの特徴があります。それぞれ解説します。

ITサービスによって顧客データを収集・活用

建設機械の稼働状況を管理するシステム「KOMTRAX」を開発した小松製作所は、全商品にシステム装備することで、稼働時間や故障といったデータを日々蓄積し、サービス還元に取り組んでいます。このように、ITサービスを展開することによってさらに顧客データを収集し、分析によって活用し、サービスに還元する成功事例が増えています。

ユーザーファーストで「簡単」「便利」に

スマホ完結型のフリマアプリという新境地を開発した「メルカリ」は、PCユーザー中心だったネットオークション業界に風穴を開けました。「スマホさえあればだれでも出品、購入できる」というシステムが、爆発的なヒットとなった所以でしょう。このように、ユーザーファーストのIT戦略によって「より簡単に、より便利に」使えるサービスの開発が、功を奏しています。

クラウドや月額プラン制の導入でシェア化へ

Microsoft社は、これまでCD-ROMのような形で販売していたOffice商品をクラウド化し、月額でも購入できるようにしました。他にもセキュリティソフトなど、多くのソフトウェアが年額・月額プランの機能配信型を導入しています。高額ソフトを年割、月割で使えることで新たな客層を生み出し、ソフトウェアの販売・在庫管理などといったコスト削減も可能になりました。

デジタルトランスフォーメーションでできること

DXに取り組めば、次の4つの効果が期待できます。順に解説します。

生産性向上

業務に係わる書類等のデータ化が進めば、業務改善に役立ちます。クラウド管理によって情報の共有・修正・同期が同時にでき、生産性が向上します。さらに業務体系をデータ化し、分析すれば、工数削減や作業の効率化に関わる要素を見出すことができるでしょう。業務管理をIT化すればテレワークの推進や直行・直帰が当たり前になっても適切な評価を下すことが可能になります。

コスト削減

IT化が進めば単純に紙による管理が必要なくなり、倉庫として借りていたスペースは必要なくなるでしょう。さらにデータ化を人力ではなく一部AIに任せることで、AI導入のコストはかかるものの、長期的に見れば人的コストの削減になります。

新価値創造

デジタル技術を駆使することにより、新しい価値を創造することが、DXに最も期待されている役割です。データを集積し、分析していくことで、新しいビジネスのひらめきが生まれます。

顧客への価値提供

サービスを提供しながら顧客の行動データなどを集める仕組みを作ると、データ分析によりサービス改善の方向性が見えてくることでしょう。顧客に新しい価値として還元することが可能です。

デジタルトランスフォーメーションで未来のビジネスを

これまで既存のシステムを使ってきた企業も、デジタルネイティブが新入社員となるような時代には、IT化に舵を切らざるを得ません。せっかくなら、IT化の先にあるDXに目を向けて、未来のビジネスに一歩近づきましょう。新しいビジネスモデルは、デジタルの先で待っています。