不動産仕入れ営業は、不動産営業のなかでも珍しく、基本的には個人の顧客は相手にしない仕事です。この記事は、将来的に不動産仕入れ営業で独立することを検討している人に向けた記事です。不動産仕入れ営業の定義、重要性、成果を上げるポイントまで解説しているので、参考にしてください。
この記事の目次
不動産仕入れ営業とは
不動産仕入れ営業とは、不動産会社がマンション・建売住宅を建設して販売するための土地や建物を仕入れる仕事です。用地仕入れ営業、土地仕入れ営業とも呼ばれています。不動産会社の担当者や企業に営業活動をする点が特徴です。成約数は少ないですが、1件あたりの単価が高額であるため、不動産業界で花形といわれている仕事です。
不動産仕入れ営業の流れ
不動産仕入れ営業を進める際には、まず不動産会社や地主に対して、土地の情報収集をします。土地が見つかったら、現地調査をしましょう。現地調査をして特に問題がなければ、不動産会社や地主と売買契約を結び、土地を仕入れます。会社によっては、一戸建てやマンションなどの仕入れをする場合もあります。
不動産仕入れ営業が適している人
不動産仕入れ営業は、仕入れ価格から販売価格までの計画を立てる必要があるため、会社経営感覚を持っている人に適している仕事です。一方で、計画を立てるのが苦手な人や、仕入れることしか考えられない人などには、適していません。
不動産仕入れ営業の重要性
不動産業のビジネスである仲介、代理、販売などは、不動産の仕入れが起点になっています。また、売り手物件を押さえている元付け業者であれば、売主側と買主側の両手仲介が可能です。仲介で高収益を得るためには、売り物件の情報を仕入れて、元付け業者になることが大切だといわれています。
不動産仕入れ営業は難しい?
売り物件は、時期や量が不安定であるため、安い価格で仕入れることが難しいとされています。条件のよい物件の情報が出ても、取引がすぐに成立してしまうケースが多くあります。
不動産仕入れ営業として働くメリット
不動産仕入れ営業として働くと得られるメリットは、主に3つあります。ここでは、3つのメリットについて解説します。
独立・開業しやすい
不動産仕入れ営業で働くメリットとして、独立・開業しやすい点が挙げられます。自分で作り上げたネットワークを活かして、独立・開業が可能です。これまでの人脈や経験をそのまま活用できるため、独立・開業後も営業しやすく、仕事が取りやすいとされています。
実力次第では年収アップできる
実力次第で年収アップできる点も、不動産仕入れ営業として働くメリットです。不動産営業の給与形態はインセンティブ制である場合がほとんどで、頑張りや結果が給与に反映される傾向があります。
営業経験があれば就労できる会社もある
不動産仕入れ営業は、営業経験があれば就労できる会社も少なくありません。資格も特に必要なく、学歴不問の会社もあります。なかには、営業未経験で働ける会社もあるため、営業未経験者が目指すことも可能です。
不動産仕入れ営業として働くデメリット
不動産仕入れ営業として働くメリットがある反面、デメリットもあります。ここでは、3つのデメリットについて解説します。
専門知識が必要とされる
不動産仕入れ営業は、物件の価値を見抜く必要があるため、不動産に関する専門知識が求められます。法律や建築などの難しい内容を把握しておくために、常に勉強することが求められます。
激務になりやすい
不動産仕入れ営業は、営業時間外でも相手優先になる仕事のため、激務になりやすいとされています。また、契約前後は、書類の手続きなどで特に忙しくなる傾向があります。
仕入れが難しくなっている
仕入れが難しくなっている点も、不動産仕入れ営業として働くデメリットです。開発用地の価格高騰、建築費用の上昇などが原因で、目的に合った土地・物件を探すことが難しくなっています。
不動産仕入れ営業で成果を上げる6つのポイント
不動産仕入れ営業で成果を上げるポイントは、主に6つあります。ここでは、6つのポイントについて解説します。
ネットワーク(人脈)を広げる
不動産の物件情報を得るためには、ネットワーク(人脈)を広げる必要があります。そのために、大手不動産会社や地域密着の不動産会社の営業スタッフなどと、ネットワークを持つことをおすすめします。ネットワークを広げることで、優良物件の情報を集めやすくなるでしょう。
狙いを定める
不動産仕入れ営業で成果を上げるためには、営業先の狙いを定めて動くことが大切です。例えば、立地条件がよくても空き家の物件は、解体費用をかけたくないといった理由で放置されているケースもあるため、提案を工夫すれば仕入れることが可能です。不動産会社・銀行・税理士なども営業をかける相手として適しています。
登記簿謄本から情報を得る
登記簿謄本から情報を得ることも、不動産仕入れ営業で成果を上げるポイントの1つです。登記簿謄本を確認すれば、不動産の現状・状況など、不動産がたどってきた歴史を把握できます。短期間で所有者が変わっていたり、相続で共有状態となっていたりする場合は、売却の確率が高いとされています。
1度の営業で諦めない
不動産仕入れ営業で成果を上げるためには、1度の営業だけで諦めないことが大切です。最初の営業時の反応が悪いからといって、売却が決まらないとは限りません。何度か会ううちに、少しずつ信頼されるようになるため、何度か通って信頼関係を築きましょう。
業界の現状・動きを考察する
不動産仕入れ営業で成果を出すためには、業界の現状・動きを考察しましょう。業界の現状・動きを把握し、不動産業界にどのような影響を与えるのかを考えることで、担当地域で売却されそうな物件に目星をつけられます。目星をつけておくと、売却情報が入ったときにスムーズにアプローチできるため、優良物件の仕入れが成功しやすくなるでしょう。
複数の物件にアプローチする
不動産仕入れ営業で成果を上げるためには、複数の物件にアプローチすることが大切です。複数の物件に同時にアプローチすると、成約率が上がりやすいためです。成約にいたらないといったリスクも分散できるので、広く浅く開拓しておきましょう。
不動産仕入れ営業で成果を上げるトーク
不動産仕入れ営業で成果を上げるためには、トークの流れを知る必要があります。ここでは、トークの流れについて解説します。
1.要望を確認する
まずは、要望や売却理由をヒアリングしましょう。ここでは、悩み相談に乗る感覚で、売主になるべく話してもらうことが大切です。例文は、以下の通りです。
・今回は、専門的な観点から、ご相談に応じさせていただきたいと考えております。(売主)様の考えをお聞きできますでしょうか?
2.希望額を確認する
要望をヒアリングできたら、希望額を確認します。希望額を言わない売主もいるため、ヒアリング方法の工夫が必要です。例文は、以下の通りです。
・ご希望の金額はいかがでしょうか?金額は(売主)様がお決めになるものですので、ぜひご教示ください。
3.買取もしくは販売価格を提示する
希望額を確認できたら、買取もしくは販売価格を提示しましょう。希望額よりも大幅に少ない場合、売主が動揺する可能性があるため、注意が必要です。例文は、以下の通りです。
・(売主)様の希望額はごもっともではありますが、相場はこの程度になります。〇〇の事情により、この金額となりますが、売却しないという選択肢もございます。
4.販促トークをする
買取もしくは販売価格を提示したら、販促トークをしましょう。販促トークでは、売主にネガティブな印象を与えないようにするのがポイントです。例文は、以下の通りです。
・希望額には満たさないかもしれませんが、売却することで◯◯◯といったメリットが得られます。
5.クロージングをする
販促トークを終えたら、クロージングをしましょう。クロージングでは、売主の意向を踏まえたうえで努めることを伝えます。
・当社で買取させていただければ、時間を要しません。金額もできる限り努力いたします。
まとめ
不動産仕入れ営業は、不動産会社がマンションや建売住宅を建てて販売するために、土地や建物を仕入れる仕事です。不動産仕入れ営業として働くと、実力次第では年収アップできることはもちろん、ネットワークを活かして将来的に独立・開業も可能です。
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