技術の発展が著しい昨今は、企業を取り巻く環境も目まぐるしく変化しています。そのため、企業が中長期的に存続するには、時代のニーズに対応した事業の展開が必要です。この記事では、新規事業を創出するべき理由や、新規事業を創出する手順について解説します。新規事業の創出に関する重要なポイントや、発生しやすい課題とそれぞれの対策も解説するので、参考にしてください。
新規事業の創出とは？
新規事業の創出とは、企業における新しいビジネスモデルを作ることです。主に、中長期的な企業の成長や、利益獲得の機会増加を目指して実施されます。
なお、既存の事業やプロジェクトの延長線上で、新製品を考案したり機能を追加したりすることは、新規事業の創出には該当しません。新規事業の創出はこれまで行ってきた事業とは異なる新しい事業を展開したり、新規プロジェクトとして立ち上げたりする場合を指します。
新規事業の創出が必要な理由
新規事業の創出が必要な理由として、企業を取り巻く環境の変化が挙げられます。昨今は、技術が発展するスピードが早く、新たなビジネスモデルが次々に登場している状況です。現在は安定している事業でも、環境の変化によって需要が減少する可能性があり、長期的に利益を出し続けられるとは限りません。環境が大きく変わることで、将来的に企業の経営や継続が難しくなる可能性もあるでしょう。
そのため、新規事業の創出によってリスクを分散し、変化にも対応して存続できる企業になることが重要です。
新規事業の創出する際の手順
新規事業を創出する際の手順について解説します。具体的な手順と詳細は以下のとおりです。
目的や理由を明確にする
新規事業の創出には、多くの時間や費用が必要です。修正や変更などでリソースを無駄に消費しないためにも、目的や理由を明確にしてから取り組みましょう。
さらに、あらかじめ目的や理由が明確になっていると、効率的な進め方や効果的な施策を取りやすいという利点もあります。なぜなら、目的や理由というゴールから逆算して考えられるからです。
現状の状態を把握する
目的や理由が明確になったら、現在の状態を把握しましょう。まずは、企業の理念や方向性などを基準として、それらに反したり組み合わせが悪くなったりしないか確認します。
次に、従業員の数や財務の状況など、企業が保持しているリソースや体力などの面を確認します。本業に影響を及ぼさないように、新規事業の創出に回せる余力を把握するためです。
事業の内容や方向性を考える
現状の状態を把握したら、新規事業の内容や方向性について考えます。新規事業として成り立ちそうなアイデアを集めたり、既存事業との相性の良し悪しなどを判断したりします。
また、必要な人員の数や予算などのリソースの面から方向性を判断することも重要です。優れたアイデアや計画だったとしても、実現可能な内容でなければ意味がありません。
需要の有無や市場を調べる
新規事業における製品やサービスなどについて、需要の有無や市場などを調べましょう。全く新しいジャンルの場合は、顧客にとって需要があるかどうか、どの程度の市場が望めるかを予想します。すでに競合がいるジャンルの場合は、市場を調査して状況や需要の大きさなどを把握するとよいでしょう。
手段や計画などを立てる
事業の内容や方向性などが決まり、充分な需要や市場が見込めたら、手段や計画などを立てる段階に移ります。成功が見込める手段の確立や、実現性が高い計画を立てることを意識しましょう。リソースや継続性などの観点から、妥当な手段・計画であるかを考察することも重要です。
想定される課題への対策を考える
実行する予定の手段や計画において、想定される課題や問題を考えましょう。実際に課題や問題が発生してから対処するよりも、事前に対策を考えていた方がスムーズに対処できるためです。
また、あらかじめ課題や問題に対処する方法だけではなく、そもそも課題や問題が発生しないような手段・計画を考えることも大切です。
実行へと移して改善を繰り返す
準備が完了したら、計画を実行へと移します。実行している最中は、実際の状況と計画を照らし合わせて、良い点や悪い点などの情報を集めましょう。情報を集めるだけでなく、活用することも重要です。具体的には、それらを基にしてよりよい手段を模索したり、方向性を修正したりするなどして、改善を繰り返すことです。
新規事業を創出する際に重要なポイント
新規事業を創出する際に重要なポイントはいくつかあります。ここからは、ポイントとそれぞれの詳細を解説します。
差別化ができるか
既存の製品やサービスなどと差別化ができるかどうかも、新規事業を創出する際に重要なポイントの1つです。
完全に新しいジャンルや形態でない限り、すでに競合企業が製品の開発やサービスの提供をしている場合がほとんどです。競合となる製品やサービスと内容が同じだと、基本的に後発である分不利になります。そのため、既存のものにはない独自の強みや特徴などを用意して、差別化を図るべきです。
顧客の需要を満たせるか
新規事業を創出する際に重要なポイントとなることが、顧客の需要を満たせるものであるかどうかです。品質や性能が優れた製品・サービスだったとしても、需要がなければ売り上げは伸びず、事業として成り立ちません。
そして、顧客は自身が抱えている課題や悩みを解決してくれる製品・サービスに価値を見出します。価値の高さは、顧客にとっての需要と市場の規模に直結します。斬新さや奇抜さといった新規性だけではなく、顧客が求める解決性を提供できるような事業を創出すると、軌道に乗りやすいでしょう。
安定して継続できるか
事業が安定した継続に繋がるかどうかも、新規事業を創出する際に重要なポイントです。そして、安定性と継続性を確保するためには、収益性のある事業を創出する必要があります。需要や市場の大きさは、収益性に直結する訳ではありません。例えば、大きな需要があったとしても、提供するのにコストがかかりすぎる場合は充分な利益を出しにくくなります。
また、安定的な生産や継続的な提供が難しい場合は、事業として成り立ちにくいです。中長期的に利益を得て企業を存続させるためにも、さまざまな要素を考慮して新規事業を創出しましょう。
新規事業の創出における課題と対策
新規事業の創出において課題の発生は避けられません。ここからは、それぞれの課題と対策について解説するので、参考にしてください。
効果的なアイデアが出ない
新規事業を創出しようとしても、効果的なアイデアを出せないという課題に直面する可能性があります。対策として挙げられることは、各種フレームワークを活用してみることです。さまざまなフレームワークに当てはめることで、新しいアイデアが生まれやすくなります。
また、複数人で話し合うことも効果的です。アイデアが本当に効果的かつ有用なものかどうかは、1人で考えていてもわかりません。そのため、些細なアイデアでもアウトプットして複数人で共有し、内容の検討や精査をすることが大切です。
リソースが足りない
新規事業のアイデアや計画などの構想があっても、リソースが足りていない状況では実現することはできません。業務に関しては、他の企業や機関などと提携したり、業務を委託したりすることで負担の軽減が図れます。金銭面に関しては、金融機関からの融資や投資家からの投資で資金を確保することを検討しましょう。
まとめ
新規事業の創出の概要や必要な理由、創出する際の手順や重要なポイント、課題と対策などについて解説してきました。新規事業の創出には多くの時間とリソースがかかるため、可能な限り効果的かつ精度の高い計画を立てて臨むべきです。
株式会社ハウスドゥ住宅販売は、複数の直営店で長年培った実証済みのシステムから得られた豊富なノウハウと、ブランド戦略による確かな集客力を備えています。新規事業の創出に関する課題に直面していたり、安定的かつ長期的な操業を目指していたりする場合は、ぜひ株式会社ハウスドゥ住宅販売のお役立ち資料をご覧ください。