不動産業界の追客とは?追客方法の考え方や方法をわかりやすく解説

追客という単語を聞いたことがありますか? 不動産業界では特に重要視されると同時に、うまく活用するのが難しいとも言われる営業行動です。「顧客には、とりあえずメールを送ればよい」といった戦略は、かなり不安です。何を目的として、どんな準備をして、どの手法で実施するのかをしっかりと考えて実行するための情報を集めました。参考にしてください。

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不動産業界の追客とは

不動産の営業では「追客」が非常に重要だと言われています。一般にはあまり知られていない「追客」の意味と、なぜ重要なのかについて解説しました。

言葉の意味と目的

追客とは、その漢字の通りお客様を追う行為。じつは不動産以外でも使われている用語です。例えば飲食店であれば、来店した後に記入してもらったアドレスなどにご案内を送るのが「追客」になります。

不動産営業の具体的な行動としては、見込み客への物件の紹介やキャンペーンの案内、物件案内のアポイントなどがあります。

追客が重要な理由

飲食などでは、集客・接客・追客とセットで使われることがあります。しかし集客や接客ほど、追客が強調されることはないでしょう。一方、不動産営業では、とにかく追客を重要視します。

それは問い合わせから受注までの時間が、他業種と比べて長いからです。何しろ高額な買い物なので、お客様も迷います。それでも不動産売却の場合は比較的、決定までの時間が短いのですが、不動産の購入となると悩みもするし、準備にも時間がかかるため成約までに、かなりの時間を要してしまうのです。

この迷っている時間に営業マンとして「伴走」できれば、成約を勝ち取ることができます。一方で時間がかかるからこそ、せっつくような営業だとマイナスに働くという難しさもあるのです。

不動産業界の追客の考え方と始め方

追客をどのように位置づけ、何からはじめらいいのかに迷う営業マンも多いでしょう。そうした疑問は、ここで解消しましょう。

追客の考え方

そもそも不動産の営業マンは、追客をどのように位置づけるべきなのでしょうか? いつ成約できるかわからないといった状況が続きますので、とにかく目の前の売り上げがほしい営業マンにとっては、時間のムダと感じてしまう部分もあるかもしれません。特に不動産の購入や売却を決断しているお客様が得意な営業マンにとっては、売り込み過ぎれば敬遠される追客に難しさを感じることもあるでしょう。

成約までのリードタイムの長いお客様に対して、常にクロージングを目指すのは間違いです。むしろお客様との関係性をどうやったら長く保てるのかを考えるべきでしょう。お客様から「うるさい」と思われないような定期的なアクションが求められるのです。

単純接触効果と訳される「ザイオンス効果」は、繰り返し相手に接触することで、好感度や評価が高まる心理効果です。これは営業でも当てはまります。長期の関係性を築くつもりで、「単純接触」を増やしていくことが成約を引き寄せることにつながるのです。

追客の始め方

追客はお客様からのアクションが起きてから始まります。売却なら査定の申し込みが来て査定をした後、購入なら物件やフェアなどの申し込みが来た後です。

まず、しなければならないのは、追い客のためのお客様のリスト化です。メールアドレスや電話番号などはもちろん、成約までに時間がかかるのかどうかも見極める必要があります。急いで売却しようとしているのであれば、どんどん先に進めようという営業姿勢がプラスに働くでしょう。

逆に時間がかかりそうなお客様には、成約を急ぐのではなく情報提供などを通して関係性をゆっくり深めていく必要があります。

そのような情報の整理が、追客の準備となるのです。

不動産業界の追客方法

追客には代表的な手法が5つあるので、紹介していきましょう。

追客方法① 電話

比較的短時間で意思決定をしたいと思っているお客様に対しては、電話が最も効果的です。クロージングにつなげることもできるからです。ただし人的なコストもかかるため、実施するのは限られた人数となります。つまり電話をかける人を誰にするのかといったセレクトが必要となり、そうした反応を伺うのも電話が最も適しているといえるでしょう。

なお、お客様からの追客によってお客様からレスポンスがあった場合は、とにかくスピードを持って対応することが重要です。近年、電話を受けることへの一般的な抵抗感も強まっているようですが、お客様からメールが返ってきた場合はすぐに返信。その後、電話といったパターンが一般的です。

追客方法② ダイレクトメール(郵送)

郵送のダイレクトメールは、少なくとも情報を視野に入れることには成功します。透明な封筒ならチラシなどが目に入りますし、中が見えない場合も一応封を開ける人が一定数います。これがメールだとタイトル以外、目を通さずにごみ箱に直行することが多いからです。

ただしチラシなどの製作コストに印刷コスト、さらに郵送代もばかになりません。可能性の高い見込み客、あるいは多くの人の反応が期待できる内容のときに使う手法です。

追客方法③ ハガキ(郵送)

ハガキの強みは、ダイレクトメールよりも私信に近いことでしょう。また電話ほど営業色がなく、電話と違ってお客様の時間を奪わないという点にも強みがあります。売却希望のお客様に査定書を郵送した後、連絡がこないといったケースでも、電話ではなくハガキで探りを入れてみるといった方法もあります。

ただし労力もコストもかかります。電話での追客につながるようであれば成功です。

追客方法④ 一斉送信メール

最もコストがかからず、大量に処理できるのが一斉送信メールでしょう。ただし問題は、多くの人がメールを見ずに消去することです。メールによる宣伝はコストが安いこともあり、かなりの数が送られています。一方、お客様はウイルスメールなどの警戒から開けないケースも多く、そもそも迷惑メールとしてはじかれるケースもあるのです。

ただし、やや反応の薄いお客様が行動に移すときのためのメール送信は効果があります。あとはメールを開けてくれる可能性を高めるために文面を工夫することが必要でしょう。

追客方法⑤ ステップメール

あらかじめ準備したメールをスケジュールに合わせて送信するのがステップメールです。セットすれば自動的に配信してくれるので、コストは下がります。ただお客様が情報を見てくれない可能性があるのは、一斉送信メールと同様です。

不動産業界の追客の注意点

追客は難しいという話をよく聞きます。それはお客様と営業マンに「温度差」があるからです。例えば、買いたいけれど物理的に不可能というお客様と、買いたいけれど迷っているお客様に対しては、営業の方法が違って当たり前です。しかし追客の段階では、お客様の不動産に対する熱量を正確には把握できていません。そうした距離感を測りながら進めるのが追客なのです。

注意点① 押し過ぎない

最も問題になるのは電話ですが、メールでも多すぎれば逆効果です。電話の場合は、時間を取り過ぎることのないように気をつけましょう。次に電話したときに相手がイヤだなと思わないようにするために、お客様の感情を電話越しに感じる必要があります。

また査定などの場合は、お客様が複数の会社に連絡を取っていることを忘れてはいけません。何気なくメールを送ったら携帯が鳴りっぱなしといった状況を想像してみましょう。
追客にとって最も重要なのは、とにかく押し過ぎないことでしょう。

注意点② 情報収集はさりげなく

不動産営業は相手の希望や状況がわかれば、対策を立てやすくなります。そのため情報収集に力を入れるのは当然のことです。だからといって直接的な質問を重ねすぎると、お客様の気分はどんどん悪化していきます。お客様の要望をさりげなく聞ければ、それに対しての情報提供ができ、信頼関係を築ける一歩になるかもしれません。

特に成約まで時間のかかりそうな人への電話は、情報収集も控えめにしましょう。

注意点③ 効果測定を忘れない

お客様に一斉メールを送ってそのままにしていませんか? メールなどを定期的に配信しているなら、その効果測定は必ずしましょう。どれぐらいのレスポンスがあり、前回とどれほど違うのかを考え、仮説を立てて改善していくことで追客の効果は高まっていきます。

また電話やハガキ、ダイレクトメールなどのレスポンスから追客のリストを更新することも重要です。将来的な成果の見えない人に対して活動を続けるのは、労力のムダだからです。逆に反応が良いなら、物件の案内などのアポイントを取るといったことも視野に入ってきます。

追客はあくまでもお客様の反応を伺うツールの1つなので、効果測定をしながら対処していく必要があるのです。

お客様との縁を大事に、個別対応を心がけよう

データばかりを追っていると、気持ちのこもらない追客方法をとってしまい、せっかくの見込み客の心が離れてしまう場合もあります。お客様それぞれに、今後の生活の希望があります。それをどのくらい汲み取り、個別に適切な対応ができるかが、追客成功の分かれ道です。

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