3代目が挑む新たな挑戦 新聞販売業の未来を見据え、不動産業へ
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祖父の代から続く新聞販売業~若松商事の歴史~
弊社は、地元紙である秋田魁新報の専売店として、長年地域に根ざした事業をしてきました。創業は祖父の代で、私が3代目にあたります。もともと祖父が秋田魁新報の本社から任され、秋田県横手市全域を一人で担当していました。その後、エリアが東西南北に分けられ、父が北エリアを引き継いで1997年に有限会社若松商事を設立。私がそれを引き継ぎました。3~4年前からは朝日新聞、昨年頃から毎日新聞の販売も担うようになりました。新聞業界が厳しさを増す中、両紙がこの地域での販売継続が難しくなり、弊社に声がかかったことがきっかけです。
新聞販売業の「今」~人手不足と販売数減少の先に~
現在は販売所の減少により、新聞各社が販売網の維持に苦慮しております。昨年には毎日新聞が富山県から完全撤退し、全国紙であっても地方から姿を消すケースも出てきています。また、電子版の普及により若年層の紙媒体離れが進み、読者層は高齢者が中心となっています。そうした方々が亡くなられるなどすると、販売部数の減少に直結する状況です。また、事業継承は厳しい業界と感じています。最大の理由は、配達員の確保が難しいこと。特にここ横手は豪雪地帯で、冬に配達する人材を集めるのが本当に大変です。冬前に辞められてしまうことも多く、結果的に社員や私自身でカバーすることになり、配達が昼近くまでかかることもあります。大雪の中での作業は心身ともに負担が大きく、年々ストレスも増していました。そうした中で、人手に頼らず済む新しい方向性を見つけられないかと、数年前から模索をしていました。配達のために多くのアルバイトを雇う現在のビジネスモデルが、もはや持続不可能ではないかと感じていました。
「それならできるかもしれない」~在庫不要×高粗利×低開業資金の不動産業へ~
かつては新聞発行元から販売店の副業が厳しく制限されていましたが、最近は状況が変わってきています。販売店の廃業が相次ぐ中で、発行元とのパワーバランスも変化し、副業にも柔軟な姿勢がみられるようになってきました。新規事業については、1~2年ほど検討していましたが、なかなかピンとくるものはありませんでした。M&Aなどの情報を探したことがあります。そんな折、ハウスドゥから届いたDMを目にしました。読んでみると、不動産売買仲介は在庫を持たずに始められ、開業資金も少なくて済む。そして手数料の粗利がほぼ100%と高いという点にも非常に魅力を感じました。また、私は学生の頃に宅建士資格に合格しており、FP2級も持っているので、不動産業はスムーズに始められるかもしれないという思いもありました。
契約前は「この雪国で不動産業が成り立つのか」という不安もありました。しかし、北海道にあるハウスドゥの加盟店さんの事例を聞いて、雪下ろしサービスや空き家管理など、雪国ならではのニーズに応えることでも収益を得られることを知りました。この地域では昨今、空き家も増加傾向にあり「それならできるかもしれない」と前向きになれました。また、冬場は物件が動きにくいものの、年間を通して見れば他の地域と大差ないという話も聞き安心しました。
さらに、加盟前に秋田市の店舗を見学させていただく機会がありました。「興味があれば見学にお越しください」というお声がけをいただいて伺ったのですが、その見学がきっかけでさらに関心が高まりました。その際、店舗の社長さまから「空き家など、800万円以下の低価格帯の物件でも、仲介手数料が33万円までいただけるようになったのが大きい」というお話を聞いて、空き家が増加傾向にあるこの地域でもビジネスとして成り立つかもしれないと感じたのも、背中を押された一因です。地域ごとの事情に合わせた説明をいただけたことが、安心感につながりました。不動産業以外では、中古品買取や家電の訪問販売といったFCの案内はよくありましたが、そうした業態にはあまり関心が持てませんでした。
新聞ネットワーク×不動産業~築き上げた信頼が生む新たなビジネスチャンス~
加盟後にハウスドゥの研修を受講しましたが、その中で「チラシを頻繁に活用している」と聞き、そこには確実にシナジーがあると感じました。例えば、新聞配達時にハウスドゥのチラシも一緒に投函できれば、一石二鳥です。既存の人員をそのまま活用できます。また不動産は高額商品なので、私たちが30年近く地域に根ざして築いてきたお客さまとの信頼関係も大きな強みになります。配達を通じて得られる地域の情報も貴重です。例えば相続の発生や、老人ホームへのご入居、お子さまが地元に戻って新居を建てるといった話など、自然とお客さまの生活状況に触れる機会があり、こうした情報は不動産営業にも活かせます。そして、高齢化が進む購読層と地域性を踏まえるとリースバックのニーズも高いのではと感じています。リースバックは昨今、一部の心無い業者のせいで、詐欺まがいの事例が発生しているとも耳にしますが、弊社は長年この地で商売してきた信頼があるので、安心してご相談いただけるのではと考えています。
共感から確信へ~愚直×誠実×スピーディが導く信頼の不動産像~
加盟後に研修を受けましたが、その冒頭で「不動産業界って、ちょっと胡散臭い印象ありますよね」といった話がありました。実際、私もアパートを借りるときにそう感じたことがあります。ただ、ハウスドゥチェーン代表の安藤会長が、業界のイメージを変えるために尽力されている姿や、ハウスドゥの「愚直×誠実×スピーディ」な営業スタイルには強く共感しました。私自身も実践できそうだと感じています。
オープンに向けて~未経験でも着実な前進へ~
現在は研修を一通り終え、宅建士の法定講習を受講中で、後日免許が交付される予定です。店舗については、担当のスーパーバイザー(SV)※から「壁紙を少し変える程度でオープンできそう」と言われており、大掛かりな準備は不要と言われています。オープン後は、私自身もしっかりと現場に入り、実務を通じて買取の判断ができるレベルまで知識とノウハウを身につけることを目指しています。
採用面では、現在ハローワークでエージェント(営業)を募集していますが、まだ応募はありません。今後は折込チラシや求人サイトの活用も検討しています。私自身が未経験ということもあり、同じく未経験者を前提に採用したいと考えています。スーパーバイザーからも、「経験者だと過去のやり方にとらわれやすく、あまりおすすめできない」と聞いているため、できれば私と一緒に成長していけるような人材を迎えたいと思っています。正直、ハウスドゥでなければ、不動産業を始めるのは難しいと思います。未経験者でも収益化まで導くノウハウを持っている点に、大きな魅力を感じました。また、東証プライム上場企業ならではのブランド力にも、大いに期待しています。
※: ハウスドゥでは、オープン前から担当のスーパーバイザーが加盟店を継続的にサポートし、スムーズな開業を後押ししています。開業後も定期的なフォローで、成長をともに目指す体制を整えています。
今後の展望~地域1番店から次の展開へ~
ハウスドゥを活用しながら、まずは「この地域で1番の店」を目指したいですね。不動産のことなら何でもワンストップで対応できる、そんな店舗をつくっていきたいと思っています。順調にいけば、近隣への2店舗目の展開も視野に入れています。新聞販売業ではなかなかスキルや人材が育ちにくい面もありましたが、今後はハウスドゥでの事業展開を通じて人材育成にも注力し、次の出店につなげていければと考えています。
先述した通り、新聞販売業と不動産業はさまざまなシナジーが見込めるので、弊社と同じ新聞販売業を営まれている会社さまも、ぜひ不動産業への参入をご検討されてはどうかと思います。(2025年5月)
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※掲載されている内容(撮影情報、会社情報、役職など)は、取材時点のものです。
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