未経験者9割でもオープンから6か月で累計契約数70件超え 地場大手不動産賃貸会社の挑戦と成果とは?
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株式会社サンリーバイカイとは
小林社長:弊社は、石川県かほく市にある不動産賃貸会社・株式会社サンリーホームから分社化した、売買仲介事業を行う会社です。弊社が属するグループ企業は、創業から18期目を迎えています。私自身は創業時に20歳で入社し、母である会長と二人三脚で事業を進めてきました。当初は、従業員が全員パートスタッフ。月に1件成約できるかもわからないアパート1棟の賃貸管理からスタートしました。創業して6~7年目頃から社員数が増えていき、その後は売買仲介や買取再販、建売住宅・分譲住宅の販売、宅地開発などを並行して手掛けることで事業と組織を拡大してきました。
売買仲介強化に乗り出した理由
小林社長:地域の皆さまから将来にわたって選ばれ続ける永続企業を目指すためには、成長と発展が不可欠です。収益面だけで判断すると、賃貸事業の一軸で十分かもしれません。ですが弊社は「住環境の提供領域で、最も必要とされる企業グループ」を目指しています。領域を広げることで、高品質なサービスをより安価に提供したり、最新の不動産情報をお客さまに届けたりすることができる。このビジョンに基づき、複数の事業を運営しています。
また多様な事業展開により、社員それぞれの特性が活きる場を提供し、社員の成長を後押ししています。例えば、建築業界の経験者が入社した際、その方の経験を活かしてより輝いてもらう場所はないかと考え、建築事業を始めました。この思いが、事業多角化の根底にあったのかなと思います。
売買仲介事業を強化する理由は、既存事業との相乗効果が大きいためです。アパートや土地資産の相続に伴う売買契約から、売買した中古物件に対してのリフォーム受注へつながりやすくなります。さらに、新築工事を希望される場合もその工事までお任せいただけます。つまり、売買仲介事業をフックとし、グループ内でサービスをワンストップで提供できる体制を整えられるのです。
フランチャイズを検討した背景
小林社長:先ほどお話しした弊社事業とのシナジーに加え、フランチャイズへの加盟を決めたポイントは、その整った教育体制です。事業の拡大に伴い、社員教育を私のみで行うことは難しくなります。そこで、フランチャイズの教育システムやSV(スーパーバイザー)のサポートを活用することで人材育成が可能になると判断しました。現在、売買部門ではエージェントを30名まで採用し、規模を拡大したいと考えています。そのためには、さらなる店舗展開が必要不可欠です。現在、新入社員たちが入社してから8~9か月目を迎え、それぞれの特性が見えてきました。このタイミングで、売買仲介事業だけでなく、賃貸や建築事業も視野に入れた部署異動を検討し、個々の能力を引き出せるよう人材の配置をしたいと考えています。こうしたジョブローテーションを円滑に進めるためにも、フランチャイズの教育システムを活用していく方針です。
ハウスドゥに加盟を決めた理由
小林社長:売買仲介事業を強化する方針に加えて、2024年1月の能登半島地震も事業拡大を促進しようと思ったきっかけでした。地震直後に多くの方々が来店されたことから、被災された方々の役に立てるよう、より多種多様なサービスの提供を目指すようになったのです。
石川県内のハウスドゥ加盟店の社長さまと知り合いだったため、お話をうかがったところ「本当に役立つフランチャイズだ」と太鼓判を押されました。また加盟を決定づけたのは、営業担当者の熱意です。他社と比較検討する中で、ハウスドゥの担当者は驚くほど熱心に対応してくれました。質問には何度でも根気よく答えてくださり、夜遅くまでの打ち合わせや柔軟なスケジュール調整など、親身で熱心な姿勢が印象的でした。その熱意を見て「この会社なら私たちの情熱にピッタリだ」と確信。オープン後も別の担当者が熱意を持ってサポートしてくださり、LINEでの密な連絡や月1回の訪問のおかげで、社員たちの成長を実感しています。
谷口店長:月1回の訪問時に、SVがエージェント一人ひとりの行動を丁寧に分析。的確なアドバイスのおかげで、社員数が多くても教育が行き届いています。また店舗を不在にしがちな私に代わってLINEや電話で密に相談できるため、エージェントの行動を細かくチェックしてもらえる点にも助けられています。
オープン前のハウスドゥ活用方法
小林社長:店舗オープン前もSVにたくさん助けていただきました。定期的に店舗を訪問いただき、直接指導してもらえる「SVパック」というサービスを活用して、不明点を徹底的に質問しました。また、パンフレットや封筒など、ハウスドゥから提供された備品はほぼすべて活用しています。スタッフは不動産業未経験者がほとんどですが、ハウスドゥの教育システムを積極的に活用しました。導入研修は動画視聴に加えて京都・奈良の現地研修にも参加し、店舗運営の見学などを通じて、店舗で実際に行う業務への理解が一層深まったと感じています。
谷口店長:動画を視聴できる「スタドゥ」という教育システムで、エージェントの行動や業務内容、パソコン作業などをインプット。そして現地研修でロープレなどを体験し、学んだことをアウトプットできる教育環境は非常に効果的でした。実践に向けた講習が多く、研修後にすぐ行動できる点が非常に良いと思います。一度に多くの社員が入社すると、一人ひとりに細部まで教えることは難しくなります。しかし、業界や業務の基礎部分の理解は動画研修を活用することで、接客への同行など実践的な教育に時間を確保することができており、大変助かっています。
オープン後の実績
小林社長:金沢市の店舗では、オープンして6ヶ月で累計契約数が70件を超えました。5月には反響数77件、受託件数32件、契約件数12件を達成し、売上は約500万円に到達しました。その後、社員の成長とともに売上は順調に伸び、7月608万円、9月719万円、10月975万円を達成。オープンから7ヶ月目には売上975万円を達成しました。契約件数や反響数も増加しています。弊社グループで行っている宅地造成や宅地販売、買取再販の案件も含むと、不動産の受託件数が40件を超えました。現在は営業8名、サポート5名の計13名体制で店舗を運営しており、売上目標として、最低ラインを月1,000万円、目標を1,200万円に設定しています。
採用の方針とハウスドゥオリジナルの適性検査
小林社長:弊社では、未経験者の採用を重視しています。その理由は、ハウスドゥの確立された教育プログラムをゼロベースで吸収でき、求める人材を育成しやすいためです。大変な部分もありますが、将来の成長を信じて積極的に未経験者を迎え入れています。私は複数の事業を運営しているため、スタッフを直接教育する時間が限られています。しかし、ハウスドゥのサポート体制があるからこそ、未経験者の大量採用と店舗展開を目指していけると考えております。弊社は未経験からスタートした社員がほとんどですが、着実に実績は出ています。店長の谷口は、もともとパート社員として約4年前に入社。そこから実力をつけて誰よりも成果を出す店長として、現在活躍してもらっています。
谷口店長:これだけ会社規模が拡大すると、やるべきことはたくさんあります。その中で業務とどう向き合っていくかにより、達成度合いは変わってきます。結果をどうやって残していくかを、日々考えながら行動していくことが本当に大切だと思います。業務量が多いため、社員全員で協力しながら取り組んでいます。
小林社長:採用活動には、ハウスドゥオリジナルの適性検査を導入しています。その精度の高さには驚かされます。この検査ではセールスや経理などの適性職種を判断できるだけでなく、行動力や責任感、外向性など多くの指標を測定することができます。合格率は全体の約3分の1という狭き門であるため、採用の際にはより信頼をおけるようになりました。面接と適性検査の両方を重視しており、いずれかが基準を満たさない場合は採用を見送ります。この方針により、業界内でも高く評価される信頼性が高い人材を確保できています。
谷口店長:適性検査の効果もあり、弊社には前向きで向上心にあふれた社員が多く在籍しています。全員が同じ目標に向かい、切磋琢磨しながら努力する姿勢が会社成長の原動力となっているのでしょう。
オープン後の取り組み
小林社長:安定した売上を確保するため、ハウスドゥオリジナルシステムの「DO NETWORK」を活用し、数値管理と分析機能を徹底しています。このシステムは社員の進捗や行動を詳細に記録し、効率的に営業活動を管理できます。これに匹敵するシステムを自社で構築するには、通常1,000万~2,000万円ほどの費用がかかります。これを月数万円で利用できるため、非常にコストパフォーマンスに優れたシステムだと考えています。営業支援ツールも豊富で、DO TOUCH MAPやDO TOUCH BOX、DO TOUCH REFORMといったツールを効果的に活用しています。
弊社では売買仲介と並行して買取事業を展開し、専任のエージェントを設置することで好循環を生み出しています。イメージキャラクターの古田敦也さんを起用したチラシは買取強化に大きく貢献し、安定した売上の獲得につながっています。毎月150万~200万円を広告費に投資し、ポスティングや新聞折り込みといった宣伝手法を積極的に実施しています。さらに、売買仲介業と建築業とのシナジー効果としては、自社提供の高品質な注文住宅の販売やリフォームの提案についてエージェントに教育を実施し、多岐にわたる営業活動を展開しています。幅広い教育プログラムと報酬制度を導入し、「何でも売れる営業」へと成長できる環境です。
谷口店長:新築建売の問い合わせの場合も、お客さまのニーズに応じて注文住宅を提案したり、資金計画の相談から予算に合った中古住宅を案内したりなど、さまざまな選択肢を提供できます。1件ごとの反響を大切にし、成約につなげることを意識しています。
ネットによる集客
小林社長:一括査定サイトやポータルサイトに登録し、月に約100件の反響を獲得しています。広告チラシ作成の専門スタッフを採用し、集客体制を整えました。また、SNSも活用して積極的に情報を発信しており、毎日更新するためにこちらも専任スタッフを配置しています。さらに、業務の効率化を図るため、物件登録や契約書作成スタッフも採用し、エージェントが営業に専念できる環境を整えています。
ホームページの更新は必須で、現在月に6,000~1万ページビューを達成しています。大きなPR効果を実感していますが、加盟してすぐに反響が得られるわけではありません。これは積み重ねが重要で、ハウスドゥのマニュアル通りに実行したからこそ、成果が出てきていると確信しています。
ハウスドゥのメリット
小林社長:まずブランド力と教育システムの充実です。加盟前は採用活動においてホームページの更新や雇用条件の改善を進めてもなかなか応募が集まりませんでした。しかし、ハウスドゥのブランド名を掲げることで、応募が一気に増えました。月2件程度だった応募数が15~20件に増加し、多くの面接を実施できるようになっています。ブランド力によって「教育体制が整っていそう」「未経験でも安心」といった声が多く寄せられ、全国展開の実績から「発展する企業」というイメージが広まり、成長を求める求職者が集まりやすくなっているのでしょう。この信頼感がハウスドゥの大きな強みです。
また、古田さんによるブランド効果も、大きな強みの一つです。加盟後は、それまでなかった看板を見ての飛び込み客が月2~3組は訪れるようになりました。近隣の福井県などからの相談が増え、ハウスドゥの認知度の高さを実感しています。若い世代だと古田さんをご存じでない方もいますが、売却を考えるお客さまの世代には特に響くようです。
SVとは疑問点があればすぐに相談できる関係性を築いています。教育担当者を採用する費用を考えると、SVの存在は非常に有益であり、ロイヤリティ以上の価値があると感じています。
さらに、ハウスドゥ全国FC大会での経験も大きな収穫でした。多くの加盟店のオーナーさまとお話することで、成功事例だけでなく失敗事例も学び「これはやらない方が良い」といった具体的な学びを得ることができました。この情報共有の場は非常に貴重で、全国のレベルを知ることができたと思っています。弊社はこの大会でスタートダッシュ賞を受賞しました。さらに、女性エージェント賞では、店長の谷口が全国2位に輝いています。
谷口店長:ハウスドゥ全国FC大会では、普段の店舗業務だけだと意識しない全国の規準を目の当たりにしました。トップセールスの具体的な数字を聞き、「それなら自分たちでもできるのではないか。よし、頑張ろう!」と前向きな気持になれる大会であり、モチベーションアップにつながりました。
今後の展望
小林社長:多店舗展開と社員数の5倍増加を目指し、事業拡大を拡大していきたいと考えています。現在70名の社員がいますが、今後1年で100名まで増やすことを目指しています。注文住宅の反響も増加しており、さらなる成長が期待できるでしょう。ハウスドゥに加盟することで、社員教育や採用活動の強化、業務の効率化が進み、事業拡大に大きな効果をもたらしています。また、ハウスドゥの熱量はやはり素晴らしいですね。国内1,000店舗、アジア5万店舗を目指す勢いとともに、弊社も成長していきます。(2024年12月)
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※掲載されている内容(撮影情報、会社情報、役職など)は、取材時点のものです。
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