不動産事業へ、変化を生み出す一歩を 成長を続ける建材問屋の加盟理由と、見据える挑戦とは
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建材販売事業に求めた『公平さ』
私はもともと大阪府で大手自動車メーカーのディーラーの販売員として働いていました。その後は大阪府堺市の老舗材木店へ転職しましたが、そこで業界の販売方法に違和感を覚えたのです。当時は信用販売で、商品代金は後払い。現場への配達も当たり前に行なっていました。そして商品の値段の決定や販売の可否がお客さま毎に決められている状態でした。「同じ商品なのだから、どのお客さまにも公平に販売したら良いのではないか」と当時の社長は考え、現金問屋大黒を開店しました。客先へ配達し個別に値付けをして販売するのではなく、来店していただき現金で販売する形式を採用し、公平な販売を実現させました。母体となっていた老舗材木店の会社がなくなるとともに、1998年にもともとの名前の「大黒」をカタカナにし、現在の弊社が生まれました。
機会を待たず、掴むべく不動産事業へ
弊社が設立された1998年当時は、新築物件の受注が膨大でした。店舗に資材を山積みにし、大量に販売していました。先ほど述べたとおり、弊社はお客さまに店舗へ来ていただいて資材を販売しています。そのため経費を抑えることができ、同業他社よりお手頃な価格で資材を提供できているのです。この強みが業界競争で功を奏し、設立当初の2店舗から増店を重ね、現在は直営店11店舗を含む43店舗を展開しています。
ウッドショックや新型コロナウイルスの流行を経ても、弊社全体の業績自体は安定していました。しかし、新築物件の受注数が減少してきたことにより、設立当時の勢いは失われつつあります。また、今後は中古住宅のほうが新規住宅よりニーズが減りにくいとも予測できました。工務店さまから「土地があれば家を買う(建てる)と言っているお客さまはいる」と聞いても、「契約が決まれば言ってくださいね」と、ただ待つしかありません。それなら、「我々で探しましょうか!」と提案できるようになれば良いのではと考え、不動産業界への参入を検討し始めました。おそらく、我々のような建材販売事業を母体として不動産事業を行う会社は、同じ狙いを持っているのでしょう。業界の衰退が懸念されるなかで、何もしなければ、何も変わらない。まず一歩を踏み出すことが大切だと思いました。
フランチャイズ加盟は『時間とノウハウへの投資』
不動産事業を始めるにあたって、最大の課題は時間とノウハウの確保でした。例えば、ゼロから自社で不動産事業を始めるとしましょう。まず不動産業界の知見を持つ人材を迎え入れるために、時間と人件費を要します。そして事業をスタートさせた後は、経験を持つ社員がノウハウを提供し、組織の仕組みを徐々に構築する必要があります。その過程にかかる時間と手間が大きな負担だと感じました。発生する初期費用を「時間とノウハウを買う投資」だと捉えれば、確かな知識とノウハウを提供してもらえるフランチャイズへの加盟が最適だと考えました。
ハウスドゥ加盟を決めた理由
他社不動産のフランチャイズも検討しましたが、やはり圧倒的なネームバリューの強さがハウスドゥ加盟の決め手でした。「なぜハウスドゥを知っているのですか」という問いが不自然に感じるほど、社会人なら誰もが知っていると言っても過言ではありません。エンドユーザーへの知名度の高さは、集客面でも強みになると考えました。
また、先駆者として常に新しいことへ挑戦する姿勢も決め手の1つです。最近、大手金融会社がリースバックの提供を開始しましたが、「ようやくか」という印象を受けました。「ハウス・リースバック」を業界で先駆けて確立させたハウスドゥのチャレンジ精神に共感し、我々も見習いたいと考えています。
加えて、弊社が属する「ハウス・デポ・ジャパン」を通して繋がりがある多くの企業が、ハウスドゥに加盟していることも後押しになりました。
ハウスドゥ加盟を機に、見据える挑戦
ハウスドゥに加盟した今、挑戦したい取り組みがあります。
まず、不動産売買仲介事業のベースを作ることです。建築や設計、そして不動産の看板を揃えていても、まだ何もできない状態のままです。まずはハウスドゥのノウハウを活用し、指導いただきながら不動産事業をしっかり伸ばしていきたいと考えています。
そして、お客さまの多様なニーズにお応えすることを目指しています。通常のリフォーム済み物件は、画一的なデザインで仕上げられることが多いです。そのため、物件を購入した後で再度リフォームを依頼されるケースがよくあります。価値観が異なるお客さま一人ひとりのご要望に合わせてリフォームを提案し、「さすが資材を扱う会社の不動産屋だ」と言っていただけることが成功の証だと考えています。
すべての人が笑顔になれるように
確立された企業理念はありませんが、「ダイコクに関わるすべての人が笑顔になれるように」という思いを大切にしながら事業を進めています。「すべての人」とは弊社の社員やそのご家族、そして弊社の取引先や仕入れ先です。よく「そのリフォームは工務店にやらせとくので」とお客さまに媚びながら、一方で仕事を依頼する工務店さまには横柄に接する不動産会社もあると聞きます。そうではなく、こちらから工務店さまに仕事を依頼する場合も対等に接することで、自然と弊社を支援していただけるようになります。その結果、「お客さまが不動産を探されている」と工務店さまから依頼をいただくチャンスも増え、弊社を含め、全員が良い結果となるのです。そのため、相手によって態度を変えず、常に対等な関係で接することを心がけています。
今後の展望と意気込み
人材採用については、SV(スーパーバイザー)の指示を仰ぎながら進めていきます。業界経験がある方は、ハウスドゥのやり方に反発することがあったり、「不動産はこうあるべき」という固定観念を持ち、それを主張したりする傾向があります。そのため、弊社の社員を管理者に任命し、業界未経験者を積極的に採用していく方針です。
加盟したばかりであるため、期待が大きい分、不安も少なくありません。しかし、やるべきことを一つずつ着実にこなしていけば、その不安はなくなっていくでしょう。「ハウスドゥは5年後、10年後にさらなる成長を遂げる」という期待も込めて、今回、加盟を決断しました。ハウスドゥが、日本で最強の不動産チェーングループに成長することを願っています。そして、多数あるハウスドゥの店舗のなかで「建材販売企業が運営する不動産屋」と認めてもらえるよう、我々も微力ながらともに頑張りたいと思っています。(2025年3月取材)
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※掲載されている内容(撮影情報、会社情報、役職など)は、取材時点のものです。
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