通信関連事業や消防設備点検事業など事業の多角化を展開 未経験から不動産業への参入を決めた、その理由と展望とは?
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株式会社Co.Aについて
弊社は2015年に創業しました。私はもともと40歳までサラリーマンとして働いていましたが、年齢のことも考え起業したいと思い立ち、それまでやってきた経験を生かしていきたいと考えました。そこで、最初はフレッツ光などの通信商材の販売代理店からスタートしましたが、創業から1~2ヶ月経った頃、光コラボというサービスの提供がスタートしました。それによりフレッツ光の手数料が激減してしまったんですね。このままでは、いずれやっていけなくなるのではないかと思い、現在のメイン事業である携帯電話を販売するキャリアショップでの人材育成、販売の代理、週末などに開催するイベント業務の委託・運営を行うようになりました。そして、これらの事業の転機となったのが、コロナ禍でした。あの時期はイベントや店舗稼働がストップしてしまい、弊社の売上の約9割以上がその事業だったため、その1~2ヶ月は売上がほぼ0の状態でした。そのときに痛感したのは、代理店事業は各キャリアさまの予算があってこその仕事なので、有事の際に自社努力で何とかできるものではないということでした。飲食店であれば、出前やテイクアウトに切り替えるなど、各自が努力することで乗り越えることができます。しかし、弊社の事業はオーダーをいただくことで稼働できるので、そのオーダーが止まってしまうと、まったく経済活動ができなくなります。1つの事業に頼ってしまうのは怖いと思い、そこから事業の多角化をイメージして動くようになりました。とは言え、新しい事業を探すにしても、今後は有事の際でも続けられるような仕事をメインにしていかなければと思いました。その中でスタートしたのが、消防設備の点検事業でした。消防設備は、消防法によって有資格者による定期的な点検が義務付けられており、それを行うサービスです。これは、ちょうどコロナ禍の頃からスタートしていますが、現状ではまだ大きな売上にはなっていません。しかし、今後も大きくしていきたい気持ちがあるので、ずっと続けています。
不動産事業への参入を検討
新規事業をするのであれば、できれば既存事業とのシナジーが見込める事業がいいと思いました。しかし、携帯電話に関することと消防設備の点検という2つの事業ではまったくシナジーが生まれていません。そこで、上手くシナジーが出るような新しい事業をと考えたときに、やはり我々の生活の根幹となる衣食住に関わるものが良いと考えました。衣食住をベースにして考えると、私たちは「食」でも「衣」でもないという思いがあって、1番しっくり感じたのが今までの事業でも多く関わってきた「住」の部分でした。そこで、フレッツ光の取次などで接点があった不動産業への参入を考えるようになったのです。弊社のスタッフの大半が携帯電話の事業に従事しているので、その営業スタイルをうまく活用できるのではないかと思ったことも、不動産業参入のきっかけでした。今の携帯電話は昔と違って、電話以外のインターネット、電気、カードなどのいろいろなサービスを同時販売しなければなりません。不動産業へ参入するのであれば、当初は契約と同時にライフラインもセットでご提案する賃貸業が良いのではと考えていました。私がサラリーマンとして働いていたときも、不動産会社さまにお客さまをご紹介いただけるように営業をかけて、フレッツ光の契約を取っていました。そのときは紹介料をお支払いするのですが、不動産会社さまからすれば手離れはいいものの、そこまでの手数料は入ってきません。これが、弊社のスタッフであれば自社で完結できるし、客単価を上げることもできるかなと考えました。さらに、賃貸業であれば消防設備点検事業とのシナジー効果も期待できました。消防設備点検は管理会社さまからのご依頼が多いので、賃貸業をすることで管理会社さまとの接点を持つことができれば、これまで関係なさそうだと思っていた2つの事業にも、シナジー効果が期待できるのではないかと思いました。
賃貸業から売買仲介業にシフトチェンジした理由
2020年くらいから賃貸業への参入を考えるようになりましたが、あまりにも畑違いすぎるし、宅建免許を持っている人もいなければ、初期費用も結構かかることを目の当たりにして、ずっと前に進められずにいました。前に進めないまま、それでも賃貸業に参入できないかといろいろな人から話を聞きました。しかし、周りに「賃貸業への参入を考えている」という話をすると賛成の声をいただくことはあまりありませんでした。実際の経験者からも「賃貸はキツイよ」「賃貸は管理物件ありきだよ」というお言葉を多くいただきました。弊社のような未経験からスタートするのであれば、管理物件も0なのでなおさらです。聞けば聞くほど「確かにそうだな…」と思うところが多く、断念しかけていました。ですが、不動産業のことを調べていくうちに、ポータルサイトでハウスドゥの広告を見るようになりました。ハウスドゥのことはもちろん以前から知っていました。不動産業に興味を持つ前から、高速道路を車で走っていると、イメージキャラクターである古田敦也さんを起用した大きな看板も目にしていましたし「そうか、不動産業には売買仲介もあるんだな」と思いました。そのときは、売買仲介業は賃貸業に比べると管理会社さまとの接点がなく、シナジー効果は出にくいと思っていました。それでも、一応話だけは聞いてみようと、ハウスドゥの資料を取り寄せたり、セミナーに参加させていただいたりしました。もともと私が不動産業に興味があったこともあり、聞けば聞くほど不動産業に携わっていきたい気持ちが強くなりました。そして「もしかしたら、社員の属性を考えても売買仲介業のほうが合うんじゃないか」と思うようになりました。
営業の強みは「追客」と「見込み管理」
現在弊社のスタッフは、携帯電話の事業で動いてくれているメンバーが大半なのですが、イベントやその日のうちに契約を即決させることは、なかなか難しいことです。ですから、見込み管理をきっちりと行い、次の追客に繋げて獲得するという、平日に種まきをして週末に刈り取るようなイメージでやっております。今、その営業スタイルが得意なメンバーが集まってくれています。個人差もあるとは思いますが、例えば見込み管理で確度の高い「S」となっているお客さまの契約が全然決まらないこともあります。逆に見込み管理で次の段階である「A」や「B」となっているお客さまから、きっちり返ってくることもあります。弊社のスタッフはどちらかと言えば後者で、見込み管理が上手く、見込みに沿った動きができます。不動産業もお客さまの第一購買意欲が一度落ちるフェーズがあり、2回目で刈り取るようなイメージなのだと教えていただきました。それは、携帯電話の営業の流れと似ていると感じたんです。結局「追客」や「見込み管理」がきっちりとできなければ、数字は出ないということだと思うので、その部分は今の事業で培われているのでいけるかなと思っています。
イメージしやすかった売買仲介業の客単価
賃貸業ではなく、売買仲介業に魅力を感じた要因には客単価もあります。賃貸仲介業と比べると、売買仲介業のほうがイメージをしやすかったです。賃貸仲介業であれば、固定費を捻出するのに月4~5件の契約を取るという感じで、利益まで追求しようと思うと、その倍は契約を取らないといけません。その計算だと2日に1件くらいは契約を決めなければいけなくなってしまいます。繁忙期は可能かもしれませんが、年を通して考えると今のメンバーでそれができるイメージが湧きませんでした。ただ売買仲介業で考えると、賃貸仲介業ほど契約が取れるものではないかもしれませんが、売買仲介業は1件あたりの単価が違ってくるのと、それに付随するものを積み上げていくこともできるので、客単価で100~150万円も目指せるのかなと思いました。それならば、今と同じように追客をして、着実に売上に結び付けていくことができれば、個人で2ヶ月に1本取るペースでも損益分岐点は超えられるのかなと思ったんです。もちろん、2ヶ月に1件のペースになると会社的には大変ですが、そういうイメージができたことも決め手になりました。
数々のFCを検討して思ったこと
売買仲介業に焦点を絞って検索をするようになり、いろいろ調べた結果、売買仲介業をメインにしているFCはハウスドゥかセンチュリー21の2社だとわかりました。それ以外は少し違うFC展開をしているというか、話を聞いてもあまりイメージが湧きませんでした。あとは売買仲介業もしているけどメインは賃貸仲介業だというFCも多くて、そこはちょっと違うかなと思いました。いろいろ調べているうちに、FCにも特色があることを知りました。僕が説明を聞いた中で感じたのは、センチュリー21は看板を借りるだけと言いますか、逆に自分がしたいことを自由にできるFCなのかなということです。既に不動産業の経験をある程度積んでいて、知名度を上げるための加盟であれば、センチュリー21に加盟するのも1つのやり方なのかもしれません。ただ弊社は異業種からの参入で、経験値0からのスタートだったので、教育の部分は重要だと思いました。最終的な決め手になったのは、ハウスドゥのセミナーでもよくお話されていることですが「チームで動く」というスタンスが、私の中では理想に近いと感じたことです。これまで私が勝手に感じていた不動産業のイメージは、やはり人によるところが強くて、特に賃貸業はその傾向があると思っていました。私は個人的に引っ越しをすることが多かったのですが、不動産会社は見れる物件はどこもほぼ一緒ですし、他社と差別化できる部分が少ないと思います。じゃあどこで決めるのかと言われたら、やはり担当営業の人柄で決めてしまうんですよね。私の経験上、不動産は個々の営業スキルが必要だと感じていて、それは今やっている携帯電話の事業も同じです。でも、人ばかりに依存していると、その人が抜けたときに売上が大きく変わってしまう可能性も高いんですね。特に携帯電話の事業はその影響が大きく、営業担当が好評でご継続いただいても、その人が退職すると「あの人が来ないなら、他の会社にします」とか、普通にあることです。どれだけ教育したところで、その人が抜けると0になってしまう。会社と契約しているというよりは、人と契約している要素が強くなってしまうことが、実は今も凄く課題になっている部分です。これは、不動産業でも同じだと思うのですが、ハウスドゥの考え方はチーム力を重視し、採用においても「経験者より、未経験者のほうがいいですよ」というスタンスであることに、凄く納得できて、それが最終的な決め手となりました。
人材の活用について
営業スタッフに関しては、最初は既存事業のメンバーを1名、不動産事業に異動させようと思っています。実はこれまで何度か他の新規事業に参入したこともありますが、社員に任せきりにして失敗し、今はもう残っていない事業もあります。社員に任せきりにしてしまうと、気づいたときには既に手遅れなんですよね。何でこんなことになったのかと聞いても、出てくるのは言い訳ばかりで、私も「じゃあ、こうすればいいじゃないか」と意見はするものの、どこかで「もう遅いだろうな」と思ったりして…。自分の中にもフラストレーションが溜まることになり、それでも部下を信じなければと思って任せてきましたが、結局1つもかたちにならないまま、これ以上の出血が増えるならと止めてしまうことが何回かありました。今回の不動産事業参入は初期投資も大きいですし、私も「一営業」というかたちでしっかり入っていこうと思っています。私も50歳になり、一営業として動ける仕事が少なくなっています。ですから、今回は私と既存メンバー1名が営業として、さらに外部から事務スタッフとして宅建資格保持者を入れたいと考えています。
今後の人材採用について
既存事業のメインは携帯電話の事業になるのですが、最終的には不動産事業へのシフトを考えています。AIも発達し、キャリアショップも無人になっていく方向性で、実際に人員にかける予算も年々減っていますし、遠からずだと思います。試験的に始まったのが、コロナ禍のときの予約受付です。ショップに行くと、まだ基本的には現地のスタッフが対応していますが、最近一部店舗では、センターに常駐している担当者とオンラインで繋ぐスタイルも導入されています。ネットで話を完結させてしまうので「店舗じゃなくてもいいよね」という話になっていきます。私たちの仕事も、イベントに関してはすぐになくなることはないかもしれません。しかし、キャリアさまからのオーダーで店舗応援に入るなど、いわゆる常駐系の動きは年々減っていくだろうと思っています。そのとき、外注は真っ先に削られることになると思いますので、今の事業だけをずっと続けていくことは、得策ではないと思います。特に、弊社の既存社員は年齢層も高くなってきていますので、若い世代の多い通信業界では、ずっと同じスタッフでやっていくことも難しいですし、本人たちのモチベーションの上げ方も難しくなってくると思います。そのためにも、先を見せてあげることは凄く大事だと思います。弊社のように、業務を請け負うかたちであれば、月に大体どれくらいの売上か、アッパーが決まってしまうんですね。どれだけ店舗に応援を出せばいくらになるとか、大体金額が決まっているからです。その店舗の売上が上がっても私たちに入る金額は変動せず、本当に数で戦わないといけない業界なので、人を増やしていくしかないのです。でも人を増やしても、簡単に案件が見つかるわけではありません。既存社員にとって動ける環境をつくり、それにプラスして先が見える仕事、モチベーションが高まる仕組みにしていけたらと思います。頑張った分だけ売上に繋がるような仕事をしていくためにも、今後は不動産事業にシフトしていければと思っています。
加盟して素直に思うこと
まだ動き出したばかりで、あまり苦労を感じてはいませんが、テナント探しは大変でした。いただいたエリア内のテナント物件を探していたのですが、なかなか見つかりませんでした。今、やっと見つかったのですが、スケルトン物件なので内装費も計画していたよりはかかってしまうかもしれません。私は先にエリアを決めましたが、それはもっと事前に考えておくべきだと思いました。加盟する前にそういうところも下調べしたうえで、エリア契約をすればよかったなと思っています。今、近隣にある加盟店さまに挨拶も兼ねてお伺いしているのですが、SVにお願いをしてセッティングしていただいています。内装をするにも、どんな店舗にすればいいのかもわからないですし、実際に店舗を見せていただき、開業されてからの話や、今の立ち位置で何をするべきなのか、いろいろ教えてもらいたいと思ったからです。特に、未経験から加盟した方は「最初は右も左もわからなかった」「もっと前もって、オープン準備をしておくべくだった」とおっしゃいます。どの店舗さまからも、好意的にお話を聞かせていただけますし、加盟店さま同士の横の繋がりは強いですね。以前からハウスドゥには、横の繋がりがあると聞いていましたが、実際に回ってみても良い反応をしていただけるので、本当によかったなと思っています。私も皆さまの意見を参考にさせていただきながら動きたいと思います。
今後の展望
直近の目標は、なるべく早いタイミングで1件目の契約を決めることです。年末までに契約をと思って動いていますが、これも準備次第かなと思っています。中長期的な話でいうと、既存メンバーを不動産業にシフトさせていきたいので、できれば2~3年以内には今準備している店舗にメンバーを異動させたいと思っています。店舗のキャパシティーの問題もあるかと思うので、状況によっては2店舗、3店舗と増店を目指していきたいと思っております。まだ加盟して間もないですが、メリットとして感じるのは、やはりノウハウと知名度です。お客さまに「何だ、この会社は?」と思われるよりも「あ、ハウスドゥね」と思っていただけることはとても大きいと思います。私が逆の立場でも、街にある名も知らない不動産屋よりも、名が売れているチェーン店のほうが安心感があると思います。今後期待したいことをあえて挙げるとすれば、今よりもっと知名度が上がれば、私たちもさらにやりやすくなると思うので、そのための活動を本部に期待したいです。あとは、自分たち次第なところだと思うので、ハウスドゥを活用しながら頑張っていきたいと思っています。(2024年7月)
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※掲載されている内容(撮影情報、会社情報、役職など)は、取材時点のものです。
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